肌の仕組みって?

スキンケア

肌を大切にきれいに保つためには日頃の手入れがとても大事です。
そんな肌ですが、肌の仕組みとはどうなっているのでしょうか?
雑誌やインターネットでもう知っている人も多いかもしれませんが、もう一度おさらいしてみましょう。

・肌(皮膚)を構成する組織
肌(皮膚)は上皮組織の表皮、結合組織の真皮、脂肪組織の皮下組織という3つの異なる組織からできています。
さらに表皮の外側には角層が存在します。様々な環境にさらされている人間において身を守るという目的から見ると、角層が大事な役割を果たしており、その厚さは20ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)という極薄です。

・角層は水の蒸発を防ぐ
人間の体の70%は水分でできています。私たちの細胞や組織は水につかりながら生命活動をしていることになります。
風強かったり、湿度の低い乾燥した環境下でも私たちの体は生命活動をしています。それは水分が維持されているからであり、その水分が蒸発しないように働いているのが角層です。わずか20ミクロンという薄い膜が私たちの生命活動を支えているのは不思議な気がしますね。ちなみに、重度の火傷で皮膚がただれた人を救うために医師がまず始めることは点滴による水分補給だそうです。水の蒸発を防ぐ角層がない皮膚では体液がみるみる失われてしまうためです。

・表皮を構成するのはケラチノサイト
角層が大事な役割を果たすことがわかりました。そしてその角層を作るために存在する表皮は非常に重要な組織です。
表皮の95%はケラチノサイト(角化細胞)です。この細胞は角層細胞を経て死ぬことで角層へとなっていきます。角層は細胞の墓場なんですね・・・。
残りの5%は2種類の樹枝状細胞からなり、メラノサイトとランゲルハンス細胞です。メラノサイトは表皮の最も下にあり、褐色のメラニン色素をまわりのケラチノサイトに配って、太陽からの紫外線を防御をしています。ランゲルハンス細胞は逆に表皮の上部にあり、ばい菌や有害物質など角層を通り抜けて入ってくる物質を捕まえ、その情報を免疫担当のリンパ球に伝える働きをします。

・真皮 ~コラーゲンのかたまり~
真皮は起源も性質も表皮とは全く異なる結合組織です。表皮の下面には真皮に接するために基底膜が存在し、非常に波打っていて真皮にがっちりと食い込んでいるようです。真皮からは真皮乳頭という突起しているような感じで表皮の中に突っ込んでいるように接しています。

・皮下組織 ~筋肉や骨との境目~
私たちの体の最も外側に存在する皮膚の中で、体の内部と接しているのが皮下組織です。脂肪から成り、皮膚のクッションかつ体温保持の働きをします。脂肪が厚いとその分体温が保持されるので、薄い人より寒さに耐えられます。

いかがでしたか?肌(皮膚)はその薄い組織の中で、私たちが生きていく上でとても大事な使命を果たしているのがわかったかと思います。そんな肌のケアを普段どれくらいできているかなと振り返って頂き、日々の肌のお手入れを意識してみてはいかがでしょうか?

参考:田上八郎「皮膚の医学」(中公新書)

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