なかなか治らないニキビ、それ粉瘤かも?
ニキビは同じ場所に何度も出来る厄介な存在。顔に出来たニキビの場合、跡が残る事を考え慎重にケアしますが、首や体に出来た物だと自分では見えづらい事もありついつい放置してしまう事も…。そして再びそのニキビが気になった時、前回よりも巨大化している?!そんな経験はありませんか?
もしいつもより巨大化している様でしたら、それはニキビではなく『粉瘤(フンリュウ)』という全く違う出来物の可能性があります。
粉瘤というのは別名アテロームとも言い、一見ニキビや脂肪の塊に見えますが実は良性の腫瘍の一種なのです。「え!腫瘍って事は重病なの?」と不安になりますが、正体は皮膚の構造をした袋に包まれた長年排出されずに溜まった垢(アカ)です。そう聞くと、ニキビの親玉の様なイメージですが粉瘤はニキビと違い自然に消えることはないのです。
だからと言って絶対にやってはいけないのが、ニキビと同じ気分で自ら潰す事です。粉瘤ができた場合は小さいうちに、手術で袋ごと取り出す必要があります。そうでないと細菌感染を併発し、痛みを伴うようになり、最悪は大きな跡が残ってしまうこともあります。
そんな粉瘤とニキビの見分け方としてまずは大きさです。ニキビの場合だと炎症がどんなに悪化しても数ミリ程度です。一方、粉瘤は放置すればするだけどんどん大きくなる為、数センチ・数十センチになります。
そして第2のポイントとして黒い点があるかどうかです。粉瘤の場合は膨らみの真ん中のあたりに「開口部」と呼ばれる小さな黒い点があります。ただし黒ニキビの場合も酸化した皮脂が黒っぽくなる為、見た目的には区別しにくい場合があります。そんな時は臭うかどうかをチェックする事で判断出来ます。ニキビは、基本的には悪臭はしない事に対し、粉瘤は老廃物が長年放置されている状態という事もあってとても臭いのです。よく例えられている臭いだとヘソのゴマや、腐ったホタテ、熟成チーズなど…何とも言えないラインナップですね。
またニキビの場合、出来やすい場所が顔や背中、胸部といった脂っぽい場所によく出来ますが、粉瘤はお尻や目の周り、耳の付け根などに出来ることが多いと言われております。
そして粉瘤が出来てしまった場合はニキビの様にセルフケアでは完治させることができないというのが何よりもの違いです。
もし細菌感染してしまっていると、切開をして中の膿を取り出す処理をする必要があるので病院での治療が絶対となります。
ですのでもし大きなニキビができてしまった場合は自分で潰したり、そのうち治ると放置するのではなく適切な判断をし病院へ行く事も大切です。